研究室長あいさつ
本ページを閲覧していただきまして、ありがとうございます。第1内科の研究室の概要をご紹介します。 臨床、研究のいずれも志のある方に、当科は大きく門戸を開いております。 当科の研究に興味をお持ちであれば、遠慮なくご連絡してください。
研究室長 山形薫
研究の特色
免疫・リウマチ学、骨代謝学、内分泌・代謝学の分野において、ヒト疾患の病態解明と新規治療への応用を目指した基礎研究、臨床の現場で生じる疑問や課題の克服を目指した臨床研究を通じて、ベッドサイドとベンチの双方向のトランスレーションを軸に研究を展開しています。
基礎研究では、患者さんの検体を用いた研究など臨床講座の特性を活かした研究を心がけています。
臨床研究では、田中 良哉 教授が班長を務める厚生労働省科学研究や国内外の施設との共同研究などによって、グローバルなエビデンスの創出の一端を担うことが魅力です。
これまで、当科の研究発表が多くの学会で受賞するなど国内外で高く評価されています。
研究の内容
当科の研究は、自己免疫疾患、骨粗鬆症、糖尿病などを対象としています。近年、分子標的薬剤の登場により治療成績は向上しているものの、治療抵抗性、副作用など未だ解決すべき問題も多く、既存治療のベストユース、病態に特異的な新規治療法の開発などの課題も浮き彫りとなりました。
当研究室ではリンパ球などを介した自己免疫異常の発症機序と制御法、間葉系幹細胞を用いた再生医療への応用、新規薬剤の作用機序と臨床的アウトカムの評価研究など、現在と未来を見据えた研究を行っています。
特筆すべきは8カラーフローサイトメトリー (FACS Verse®)・セルソーター (FACS Aria II)による網羅的な細胞機能解析、フラックスアナライザーを用いた免疫細胞代謝制御機構解析、DNAメチル化・ヒストン修飾などのエピジェネティクス解析などです。最先端の機器を用いて形態的および機能的なアプローチを駆使しながら、臨床へのトランスレーション、プレシジョンメディシンを通じた創造的研究の実践を目指しており、研究成果は世界的に評価されています。
教育の体制
海外(中国、韓国、カザフスタン、ベトナムなど)からの留学生を含む大学院生、派遣研究員、研究指導者も年々増加し活気のあふれた研究室となっています。研究経験の豊富な指導者(スーパーバイザー)が各々の大学院生を担当し、研究における思考過程、具体的手法などを個別に指導している。研究室カンファレンスでは、ひとつひとつの結果を深く議論して研究の方向性を全員で決定します。同時に、分かりやすいプレゼンテーション能力を養うことにも配慮しています。
隔週で実施される抄読会では、最新の論文を英語で発表・討論しており、国際学会などのコミュニケーション能力を身につけます。
医学博士取得後は、海外に留学することも積極的にすすめており、最近では、米国国立衛生研究所 (NIH)、カルフォルニア大学 (UCSD)、ペンシルベニア大学 (U penn)などの研究室に留学生を輩出しています。各人の目的や適性に応じて最適な研究環境を提供できるように、大学の講座として努力しています。